獣医師

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高度動物医療を実現し、スタッフの暮らしを支えられる病院をつくれたことが今の誇り

Kawata Mutsumi
川田 睦
院長
川田 睦
川田 睦

Q.当センターはどんな病院ですか?

川田 睦

当センターは紹介診療など、一般の動物病院の先生方から紹介を受けて、治療と診断を行う病院です。主な項目は外科系です。手術を中心とした診断と治療をしています。それに伴って画像診断にも力を入れています。外科手術はいわゆるメジャーサージェリー(大手術)と言われるものが年間で約2,000例です。画像診断の部分では、CT検査とMRI検査を合わせて、年間で約4,000件行っています。当センターは、2005年に民間では初の紹介型二次病院として誕生した病院で、その母体として1989年に大阪市あるいは大阪府・近畿圏の獣医師の共同出資による夜間病院がスタートになります。当センターの一番の強みは臨床歴20年以上の獣医師の集合体であるところです。それぞれがプロフェッショナルとして、外科手術を行っており、整形外科・神経外科・軟部外科・腫瘍外科・眼科を中心に紹介診療を受けています。

Q.今後どういった動物医療施設を目指していきたいですか?

川田 睦

私が当センターを設立した目的は、各獣医師がプロフェッショナルとして仕事を全うできるような施設にしたいと思って設立しました。そのためには、技術と知識の研鑽を行うことです。私が若い頃には、いくつかの手術を行うことが年間で数回しかないことがありました。そこで私は、特殊あるいは難易度が高いと言われてる手術を、数十回から数百回行うことで、個人の能力はもっと高まるのではないかという想いから、当センターのような専門紹介施設を設立しました。獣医師として、素晴らしい技術を持つことは大事ですが、生活をしていく中で、ご自身やご家族のメンタルを保ちながら、楽しく・長く仕事をしていくことも非常に大切なことです。そのためには仕事と休暇のバランスを取ることが非常に大事です。私はコンプライアンスという言葉の中で、例えば、社会保険や厚生年金なども、私たちが若い頃には重要だと言われていましたが、それはほぼ達成できたと思います。これから動物病院がやらなければいけないことは、飼い主様に褒めていただけるような治療をしながら、自身の生活を安定化させていく、具体的には無理な残業をしない、可能であれば獣医師の残業時間は法律で規制されている45時間以内に収まるようにした方がいいと思いますし、動物看護師であれば、20時間以内がいいでしょう。短い労働時間で技術を磨いていくためには、多くの症例に向き合うことが大事です。私が現在大事にしていることは、有給休暇です。私が若い頃は、動物病院で働く獣医師が有給を取ることは言葉として「それは何?」という感じでしたけれども、有給休暇あるいは育児休暇もそうですが、きちんと取っていただくことで、より良い仕事ができるのではないかということで、現在病院の中で有給の消化率・育休の取得などが、良い病院の指標であるとして、積極的に取り入れています。

Q.どのような獣医師や動物看護師の方が活躍されていますか?

川田 睦

獣医師に関しては、専門性の高い獣医師を育成することに重点を置いて、運営をしてきました。また相反するかもしれませんが、獣医師がCTやMRIなどの高度な機器を直接操作することによって、一般の治療とは違った新たな能力を獲得できるのではないかということで、積極的に獣医師の方に様々な診断を行ってもらっています。設立から17年経って思うことは、動物の治療というのは、優秀な獣医師一人でできるものではありません。それに対して補助的なスタッフも非常に重要な役割になります。その一つが手術管理・麻酔などを担当する獣医師です。それから専門的な技量と知識を持った動物看護師です。専門的な技量と知識を持った動物看護師は、私たちの外科手術において、とても強力なサポートをしてくれます。例えば、私が「明日こういう手術をしたい」と言えば、看護師の方は迷うことなく、その手術にアジャストした器具を用意してくれます。手術が終わった後は、その器具・機材を完璧に清掃をして、きちんと片付けることができます。若い獣医師の方には申し訳ないですが、トレーニングされた動物看護師の能力は非常に高いものです。また若い獣医師もそういった動物看護師と働くことで、自分がキャリアを持った時に、どういったサポートをしていただく必要があるかというのが、よくわかるのではないかなと思ってます。私は今の施設の中で、獣医師・動物看護師・他のスタッフに関して「ここまでやってきてよかったな」と思うことは、多くの方が結婚をされて、家族をお持ちになって、お子さんを育てて、そして私たちの施設で働いてもらっていることです。私が若い時は、1つの動物病院で複数の家族が生計を立てることは、ほぼ不可能でした。院長と修行時代の若い先生、動物看護師も数年働いて、満足して退職される、こういった流れの中で運営をしていましたけれども、現在の当センターでは、結婚をしてしばらくの間は産休・育休を取って、その後病院に戻ってきてもらって、そしてまた出産をして休まれて、戻ってきてもらうという方が複数いらっしゃいます。動物病院で他に転職をしなくても、生計を立てていける施設を設立できたことは、私の獣医師としての誇りです。

※2022年に取材した内容になります。愛玩動物看護師法の法改正に伴い、動物看護師という表記は、現在「動物病院ケアスタッフ」または「愛玩動物看護師」に修正されています。

川田 睦

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